いきなり両手弾き2017/03/11

新しい曲に入った時の練習は
片手ずつやらないといけませんか?
いきなり両手で弾くのはダメですか?

先日このような質問を頂きました。
答えはズバリ…OKです!
いきなり両手で弾き始めてもらっても
まったく構いません。(^-^)
むしろ推奨します。
実際、私はどの曲もいきなり両手派です。

あれ?でも、以前のブログ記事では、
「まず片手ずつゆっくり譜読み」って
書いてあったような…??と
思っていらっしゃる方もいると思いますので、
その辺を含め今日は書いてみようと思います。
あ、今回も長くなりそうです。(汗)
お時間がある時にゆっくり読んでください~。

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まず、ピアノを始めて間もない
超初心者~初心者さんの場合、
ドレミを読むことも大変だと思いますので、
いきなり両手で弾くのは難しいと思います。
ですので、この場合はやはり
片手ずつゆっくり&正しく譜読みを
していくのが良いでしょう。

少し弾けるようになってきた初級者さんも、
普段レッスンで取り組んでいるレベルの曲を、
いきなり両手で、というのは難しいですよね。
トライしてみるのは全く構いませんが、
多分メチャメチャになり一向に進まなかったり、
時間ばかりかかる練習になる恐れがあるので、
無理そうならば素直に片手から始めましょう。
但し、レッスンをスタートした頃にやった
≪見るからに簡単そうな短い曲≫であれば
1度も弾いたことのない曲だとしても
両手でいきなり弾けるかもしれません。
もしも手元に超簡単な楽譜があるなら、
遊びで弾いてみることをおススメします。
もちろん以前やった曲を
両手で復習してみるのも良いですね!

中級レベル以上の生徒さんは
レッスンで新しい曲に入ったら、
拍子や調性や構成などをザっと確認して、
いきなり両手で弾いてみましょう!
(何度も頭から繰り返すのではなく、
ほんの数回ちょっと弾いてみる、という程度に)
もちろんゆっくりでOK。間違えてもOK。
「なんとな~く弾いてみる」これで良いのです。
この「両手で何となく弾き進める」というのが
できるか、できないか、これは重要なポイント。
もしも「無理~(;´Д`)できない」という場合は、
実力相応でない曲を選んでいるか、
残念ながら「譜を読む力」が
あまり育っていない可能性があります。

そうなんです!
この『いきなり両手弾き』は、
その曲が自分の実力に合っているかどうか、の
1つの目安になります。(選曲時に役立ちます)
・さほど苦労せず両手で終わりまで形になるか
・格闘しながらも何とか両手で弾けるのか
・「無理ムリ!お手上げ!」という状態なのか
それである程度は判断できるでしょう。

また、この『いきなり両手弾き』は
色々な曲で回数を重ねることによって
初見の力をつけることに繋がります。
「パッと譜面を見ただけでとりあえず弾ける」
という、あの「初見」のことですね。
これは、ピアノ演奏の上手下手とは
直接的には関係がありません。
…ですが!!
無いよりはあったほうが断然良い能力です!
初見が得意な人というのは、
楽譜がラクに読めている(瞬時に判断)、
音楽の流れを理解している(理論を解釈)、
というワケです。
つまり、音楽慣れ&ピアノ慣れしている証拠。

中級・上級レベルの曲を弾いているわりに
レッスンで新しい曲に入るたびに
「新曲は嬉しいけど譜読みかぁ、大変だな~」
と、ボヤきたくなっている人は、
「譜を読む力」が足りていない恐れ大。
そういった人は、中途半端でも構わないので、
手当たり次第に様々な曲を両手で弾いてみる、
という遊びが意外と良い訓練になりますよ♪

※一般的にはこれを「練習」とは言いませんが、
こういった「ピアノでの遊び」は音楽力を高めます。
私は、とっっっても大切な時間だと思っています。

『いきなり両手弾き』の利点は他にもあります。
なんとなく弾いてみることで
その曲の雰囲気を知ることができますし、
そこから仕上がりをイメージしたり、
どの部分が自分にとって難所となりそうか、
曲の構成はどうなっているのか、などを
大まかに判断・確認することができますよね。
ここから練習方法を考え、工夫したり、
練習の時間配分を考えたりでもできます!

さて。良いこと尽くめに思える
『いきなり両手弾き』ですが、
注意しなくてはいけない点があります。
それは、あくまで「ピアノを弾く」ことに対する
アプローチとしてはとても有効ですが、
曲の細かな練習には適さない、ということ。
どうしても感覚的なことに頼ってしまうので、
「譜を読む」「弾く」のどちらも大雑把になりがち。
なので、『いきなり両手弾き』をする場合は
闇雲に何度も頭から繰り返すのではなく、
フレーズごとに区切り掘り下げた練習をしたり、
必要ならば片手ずつ正確な練習、など、
きちんと意味のある練習となるように、
工夫する必要があります!
※練習の仕方は以前のブログ記事などを
参考にしてくださいね

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まとめ。
『片手ずつしっかり弾き』と
『いきなり両手弾き』は
どちらも必要。
そして、そのバランスは大事。

片手弾きは、細部の把握と練習。
「その曲」に対して直接的に意味を持つもの。
練習は必ずしも、片手→両手の順でなくてもOK。
両手→上手くいかない部分を片手弾き、もアリ。
練習色が強い。

両手弾きは、全体の把握と練習。
もちろん「その曲全体」の練習にもなるけれど、
「ピアノを弾く」「音楽を知る」という
もっと広い意味合いも持ち、
総合的な音楽力を高めることに繋がる。
練習一色ではなく遊びのニュアンスを含む。

そんな感じかな?

私は、当教室の生徒さん達には、
「この曲なら弾ける」というのではなく、
「ピアノが弾ける」を目指して頂きたい
と常々考えています。
これを読んで、
「毎回どの曲も片手からきちんとやっていたよ」
「片手を完璧にしてから両手を合わせていたよ」
という方がいらっしゃったら、
次の曲は『いきなり両手弾き』も
トライしてみて下さいね。( ´ ▽ ` )ノ


* お知らせ *

4/15(土)~18(火)はレッスンができません。
(法事のため東京にいません)
前日4/14(金)に関しては、
昼間のレッスンでしたらお引き受けできます。
ご迷惑をおかけしますが、
スケジュール調整を宜しくお願い致します!

生演奏を聴きに行こう2017/03/28

ちょっと久しぶりのブログ更新。
早いもので3月も終わりに近づき、
桜のシーズン到来ですね。
…といっても、
ここ数日はあまりの寒さに咲くのもストップ。
本格的に咲き始めるのは
今週末くらいでしょうか?
それにしても毎日、毎日があっという間。
気付けば、もう今年の4分の1が終わっちゃう!
嘘でしょ~早すぎです~。((+_+))

さて。今年の1月、初回レッスン時に
皆さんに「今年の目標」をお聞きしましたが、
その後、順調に目標達成に向けて
進んでいますか?

・年間で〇曲仕上げる!
・姿勢やフォームを気を付けて練習する
・毎日少しでも練習時間を確保する
などなど。
皆さん、それぞれに目標を立ててくれました。
「しまった!Σ(||゚Д゚)…忘れた」
という方は申し出てくださいね。(笑)
記録してありますので、こっそり教えます。

その中に、「お。それ、いいね♪」
と思った目標がありましたので、
今日はそれを紹介したいと思います。

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目標 『ピアノリサイタルに足を運ぶ』

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音楽が好きで、ピアノが好きで、
こうしてピアノ教室に通い、習っていても、
「生演奏はなかなか聴く機会がない」という方、
実は案外多かったりします。
また、
「ロック歌手のコンサートはたまに行くけど、
オーケストラは聴いたことがない」とか、
「ライブハウスでジャズを聴くことはあっても、
ピアノリサイタルは行ったことがない」とか。
同じ音楽でも、ジャンルや楽器が違うだけで、
そのスタイルの生演奏を聴くのは未経験、
なんてこともよくあります。

ピアノを学んでいるのでしたら、
たまにはピアノ演奏を生で聴いて頂きたい!
…と、私としてはやはり思うわけです。
だから、この目標を聞いたときには、
「おぉーーーー!!!素晴らしい!」
と、嬉しく思ったのでした。

クラシックのソロリサイタルならば、
思う存分ピアノ曲を堪能できますし、
実際に弾いている姿をその場で見るのは、
本当に刺激を受けますよ~。
繊細で美しい音色に包まれウットリ。
素早い指の動きには目が釘付け!

ピアノトリオなどのジャズならば、
その場その場で繰り広げられる、
臨場感のある演奏に興奮すること間違いなし!
カッコイイ音使いに酔いしびれ、
くぅ~!いいね~!ジャズ最高~☆って
全身で感じることができると思います。

もちろんピアノに限らず、生演奏ならば、
ヘヴィメタルだろうが、合唱だろうが、
アイドルグループだろうが、和楽器だろうが、
どれもみんなオススメしますョ。
もしも、アナタがこれまで
「CDを買ってそれを聴くだけだった」というなら、
まずは生演奏をぜひ!と思うのです。

「ピアノはよく聴きに行っています」という方は、
たまにはピアノ以外の楽器や
聴きに行ったことのないジャンルの演奏を
聴きに出かけてみてはいかがでしょう?
想像もしていなかった新たな世界が開けて
音楽の幅が広がるかもしれないですし、
「いやぁ、やっぱりピアノが1番だね!」と
再認識するかもしれませんしね。(笑)

さてさて、そんなわけで。
私は今日、中学校吹奏楽部の
演奏会を聴きに行ってきまーす♪
近所の女の子から「ぜひ来てください」と
招待のお手紙を頂いたのだ!ヽ( ´ー`)ノ
吹奏楽は普段あまり聴く機会がないので
ワクワクします。

楽しみ、楽しみ。