夏休みでした♪2017/09/15

9日~14日まで夏休みでした。
皆さんにはレッスンスケジュールの調整など、
ご協力をいただきまして感謝しています!

今年も「定禅寺ジャズフェスティバル」の
開催に合わせ、仙台(夫の実家)に帰省。
街をフラフラしながらジャズを聴きまくり。
昼から夜までどっぷりジャズ漬けの
2日間を過ごしてきました。
当日はお天気にも恵まれ、
木陰が涼しく過ごしやすい爽やかな陽気で、
何のストレスもなく音楽を楽しめました~♪
今年はあまりウロチョロせずに、
ジャズばかりを狙って聴いたので大満足。
(会場となっているエリアはとーっても広く、
点々とあちこちにステージが組まれていて、
場所によってはロックやフォークなど
ジャンルに関係なく演奏されています)

東京に戻ってきてからは、
生徒さんから薦めて頂いた
音楽関連の本を読んだり、
興味があった音楽ものの映画を見たり…。

ピアノコンクールを舞台にした物語
『蜜蜂と遠雷』(恩田陸)は
大切に少しずつ読み進めていたんだけど、
この夏休みに読み終わってしまった。
いやぁ、文字を読んでいたなずなのに、
音楽が聴こえてくるような錯覚に陥る
その表現力のすごさに圧倒されました~。
普段、小説ってあまり読まないんだけど、
この本は惹き込まれた。
更に、
『96歳のピアニスト(室井摩耶子)』。
こちらは、96歳にして現役のピアニスト、
室井さんのエッセイ。
「私も生涯ピアノを弾き続けたいなぁ」と
改めて強く感じた本。
なんとパワフルでポジティブなことか!
色々な経験を音楽の肥やしにして、
それをピアノの演奏・音色に変換し活かしていく。
私も見習いたいことがいっぱいでした。

でもって、
映画は『オーケストラ』(2009年フランス)。
コメディ色の強いので気楽に楽しめる映画。
ラストのチャイコフスキー
「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品35」の
演奏シーンがやっぱり良いねぇ~。
ソリストのジャケちゃんの美しさと
曲の良さでウットリしちゃたよ。
その後、Youtubeで庄司紗弥香さんの演奏する
同曲を聴いて、更にうっとり~。名曲です。

もう1つは『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』
というキューバ音楽を題材にしたドキュメント映画。
国外には殆ど知られないまま年齢を重ねた
老ミュージシャンに再びスポットを当てた作品。
皆すっかり”おじいちゃん”な年齢だけど、
彼らの演奏は本当に素晴らしい!
映画を見ながら、楽器が演奏できること、
音楽を奏でられることって
素敵な財産なんだなぁ~としみじみ。
彼らの楽しそうにプレイする姿、
生き生きとした表情を見ると、
自然と自分も笑顔になってしまったよ。
心地良い気分にさせてくれる作品でした。

…っとまぁ、
今年の夏休みも
色々な方向から音楽を楽しんだ数日間でした。
さぁて、また気を引き締めて
ピアノ指導に力を入れていきますよー!
そして、ちょっとだけサボってしまったので、
自分自身のピアノの練習にも励まなくては!

お土産に
『東北限定 ずんだカントリーマーム』
買ってきました。(笑)
1個ずつ持って帰ってくださいね。(^-^)ノ

私、脱皮しました!2017/09/30

この夏の出来事。
愛犬との散歩中に
綺麗なカマキリの抜け殻を発見しました♪

セミの抜け殻はよく見かけるけど、
カマキリのはあまり見かけないから、
「え?脱皮するの?知らなかった!」
という方もいらっしゃるのでは?
実は、多くの昆虫が脱皮するんですよ。
脱皮を繰り返して大きくなっていくってわけ。
ダンゴムシだって、コオロギだって、クモだって、
脱皮を繰り返して立派に成長するのだ!

カマキリの抜け殻を見つけ、
それを指につまみ眺めながら、
意味深げにニヤニヤと1人喜ぶ私。

ムフ。(*´m`*)

実は。私もどうやら、この夏…
脱皮したんです!!!
いえぇーい!(拍手)

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40年もピアノを弾いていると、
越えられない壁、限界のようなものを感じ、
「諦め」や「挫折」といった感覚を
味わう機会は幾度となくやってくる。

いくら練習を重ねても「ここまでか…」と感じたり、
指を開き続けて弾かなくちゃならない曲は
「これ以上は指がキツイ…」と諦めたり、
弾けるようになっても本来の高速テンポだと
満足のいく仕上がりにならなかったり…。
でも、その都度、
「あーでもない、こーでもない」と
試行錯誤を重ねて色んな練習方法を試し、
ひたすら弾きまくり、練習しまくり、
時には、それを放り出して(中断して)、
全く別の曲やジャンルに没頭したりしつつも、
また、改めて再挑戦し取り組み続ける。

そうこうしていると、ふと気が付けば、
いつの間にか苦しかった壁を乗り越えていて、
ある時、「あれ?私、弾けてる!」
なんて状態になっていたりするのだ。

『脱皮』
↑まさにこんな感覚。(笑)
一皮むけてちょっと大きくなった感じ。

そんな脱皮現象も、
子供の頃は短いスパンでたびたびあって、
「ちょっと苦しいな」→「練習、頑張る」
→「はい、脱皮!おめでとう~」と、
すぐに一回り大きくなれたんだけど、
大人になってからは、
ぶち当たる壁も相当、分厚く&高くなり、
そう簡単には越えられないものとなっていた。

自分の力量・テクニックレベルを
客観視できるようになればなるほど、
子供の頃のように無邪気に夢を見て
がむしゃらに頑張ることも難しい…。
練習するにしても時間的な制限もある。
ここ何年も大きな壁を見上げていた気がする。

それが、ここへきて久々の脱皮!!
数年に1度レベルではなく、
10年に1度レベルの豪快な脱皮。(笑)

自分が長年にわたり、
知らず知らずにやってしまっていた
ほんのちょっと、ほんの僅かな
「弾き方の癖」に気が付いたのだ。
そして、指に重みをかける方向と
支えに対する意識を変化させたことで、
一気に苦手だったことが解消したのだ。
んも~ぅ、本当にスゴイ進歩。嘘のよう。
弾ける。弾ける。
自分でも大興奮!

そして、ここへきて譜読みの速度が急激にUP↑
もともと譜読みは得意な方だとは思うけど、
これまでなら「うげぇ~ムリ~」と思ったものも、
不思議とサクサク♪
脳ミソの中で何かしらの新たな回路が、
開通したような気がする。(笑)

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今回の『脱皮』。
私は音楽の神様からのご褒美だと思っている。

昨年あたりから、技術の底上げを狙い、
「真剣に頑張らないと無理!」
というレベルの目標を掲げ、
少々厳しめの練習を自分に課してきた。
そして、それに真面目にコツコツ取り組み、
ほぼ毎日きちんと継続してきた。
そのこと自体は、まぁ特別なことではない。
ピアノを仕事にし、教えているワケだし、
真面目に練習するなんて当たり前、
と言えるよね。

私が今回、
この「脱皮」というご褒美を貰えたのは、
単に練習を真面目に頑張ったから、ではなく、
多分、その過程を心から楽しんでいたから。
かつてこれほどまでにエチュード(練習曲集)を
「うわぁ~♪楽しい!」と思いながら
練習で弾いていたことなんてあっただろうか?

思い起こせば、
小学生の頃から練習曲集は何冊もやってきた。
チェルニーで言うなら、100番に始まり、
30番、40番、50番…とやり続け、
30番や40番は終わったら
「もう一度、最初から」と言われ、
2度3度と繰り返し学んだ。
その他の練習曲集も色々やったけど、
正直、つまならいと思ってたし好きじゃなかった。
仕方なく嫌々やっていた感じは否めない。
(※ショパンのエチュードは別物として扱います)

ところが。
今は違うのだ!

1曲1曲弾き進めることがとにかく楽しい。
少しずつでも形になっていくことが嬉しい。
同じ音形の反復練習も必要に感じるし、
腕、手首の使い方、軸や重心などを考えたり、
和声の流れを感じ取りながら弾くのも楽しい。
要するに、
「はぁ、エチュードも練習しなくちゃ…」じゃなくて
「あぁ~エチュード練習したいッ♪」という変化。

タイトルのついているような曲を
派手に弾きこなすことだけでなく、
地味な基礎を学び続けることも大切に考え、
そして、それを純粋に楽しめるようになった私へ、
神様がご褒美をくれたのかなぁ~
なんて思ったりしたのです。(^-^)

とにかく毎日、練習が楽しいんだよね。
(もちろんレッスンで教えるのも楽しい!)
ピアノ弾いてると幸せ~って気分。
ピアノを弾き始めて40年がたち、
この夏、久々の脱皮をして(笑)、
ますますピアノが大好きになったのでした。

脱皮したカマキリも一回り大きくなって、
今頃は立派な鎌を振り回しているかな?



脱皮、バンザイ!ヽ( ´ー`)ノ