新たな風を取り入れる2018/07/04

私は「新たな風を取り入れること」が
実は…苦手。(汗)
意外に思われることもあるけれど、
結構、保守的で慎重派。

簡単な話しで例えると、
レストランで毎回同じメニューを
頼んでしまうタイプの人間なのです。
気に入ってるし、美味しいし、
安心だし、これでいいよね、と。

自分が思ったこと、やろうとしたことが
正解じゃなかったら、失敗したら…
迷惑がかかるかも、怒られるかも…
と思うと、行動に起こせず、
興味はあるけどそのままやり過ごす、
という選択を長~い間してきたように思う。
子供時代、かなり厳しく躾られ、
自分自身に決定権はほとんど無く、
親が決めた「100%の優等生像」を
きっちりとこなしてきた(演じてきた)からね。
もしかしたらそういったことが
背景にあるのかもしれない。

でもね。
数年経過したある日、
そのレストランで別のメニューを
何かのきっかけでたまたま頼んでみたら、
な、な、なんと!(゚Д゚;)
こっちのほうが好みだし、
断然美味しいじゃーーーーん!!
なんてことがあったりするんだな…。(笑)

数年前くらいからだろうか、
自分のそんな傾向を自覚してからは
ちょっとした好奇心を大切にして、
興味をもったことに対し、
自分自身に積極的にGOサインを
出すようにしている。
そして、「変化」を必要以上に怖がらず
柔軟に対応していこう、と心掛けている。
「新たな風を取り入れること」は
不安だし怖いし失敗もあり得るし、
億劫だし面倒だったりもする。
「このままでいいじゃん」という気持ちも
ムクムクとわいてくるんだけど、
もしかしたら、
食べていなかったことを後悔するほどの
美味しい『絶品メニュー』かもしれないからね。

っと、そんなわけで。
(本題に入るまでが長い!←自己突っ込み)
以前から興味がありつつも
先延ばしにして手を出さずにいた
楽譜作成ソフト『finale』を遂に導入!
それに伴い新しくMIDI鍵盤(88key)も購入!
これで手書きの楽譜とはオサラバなのだ。
パソコンで、
楽譜を綺麗に浄書(清書)できる~!
リアルタイムで楽譜になっていくから、
曲を作る時も頭にペンさしながら、
ピアノ弾いて、書いて、弾いて、書いて…
の作業をしなくて済む~!
生徒さん用のアレンジも効率よく捗る~!
…はず!(笑)

使いこなすまで時間がかかるだろうけど、
手書き譜面より見やすくなるだろうし、
きっとレッスンの質の向上に繋がるよね♪
譜面に起こすのが若干面倒、という理由で
ここ数年、作曲をする頻度も落ちていたけど、
これで意欲的に取り組めそうな気がする!

「一歩を踏み出す」
と言ったら大袈裟かもしれないけど、
こんなレベルのことでも
新たな風を取り入れることは
私にとっては少々勇気のいること。
そう考えると、
ピアノに興味を持ちピアノ教室を調べ、
ドキドキしながら問い合わせをし、
当教室でピアノを始められた皆さんの
その勇気と行動力には
改めて頭がさがる思いです。
私も見習わないとね。(´ー`)

さーて。
とにかく使い方に慣れなくちゃ。
ムキィーーーーーッ!
これなら手書きの方がマシじゃーーー!(怒)
と、イライラを爆発させないように、
焦らずノンビリ楽しみながら頑張ります♪

なぜ、ハノンを弾くのか?2018/07/18

『全訳ハノンピアノ教本』
今日は改めてこの教則本について
書いてみようと思います。
あ、ちなみにこの楽譜、
「ハノン、ハノン」と皆に言われ有名ですが、
「ハノン(=アノン)」は人の名前。
ハノン先生が書いた教則本なんです。

当教室でレッスンを開始する際、
大抵の場合は「取り組む曲」にプラスして
ハノンを使うこと(ハノンを弾くこと)を
オススメしているので、
現在通われている殆どの生徒さんが
レッスンの最初にハノンを弾いています。
(時間にすると5分くらいかな?)

ハノンを練習に取り入れる理由をはじめ、
得られる効果や進め方などは、
当教室でレッスンをスタートした時に
最初にお伝えしているのですが、
時間が経つと忘れちゃうんですよね。
で。いつの間にか、
「ハノン面倒だし、つまんない」
「何だかよくわからないけど、
とりあえず1回弾いておくか…」
「レッスンの時だけ弾けば、まぁ、いっか」
「ダダダダ…!と間違えずに
速く弾ければそれでいいんでしょ」
…という感じに、だんだんと
テキトーに扱われがち。(;´Д`)

確かに、機械的に並べられた音符は
”音楽的”とは言いがたいですし、
「楽しい~素敵~♪」
と感じる人は稀ですね。(苦笑)
でも、
そんな機械的な音の繰り返しだからこそ、
指馴染みがよく、割とすぐに慣れてくるので、
他のこと(身体のこと、音色・音質など)に
気を配って弾く余裕が生まれやすい。
これこそがハノンの利点。

では何の目的でハノンを弾くのか。
(あくまで私の使用目的です)

・準備運動として
  ウォーミングアップ
  10本の指を同等に扱えるように
  鍵盤の間隔をつかめるように

・姿勢&手のフォームの確認
  最適な打鍵ポイントを見つける
  指の関節、手首の使い方など確認
  弾き癖(姿勢や腕、フォーム)の矯正

・指の強化
  どの指も同じようにスムーズに動き、
  平等な音(粒をそろえる)を目指す
  リズム変奏で苦手な指への適切な負荷
  リズム変奏で脳と指の連携を強化

・持久力をつける
  手指の負担となる無駄な力を使わず、
  弾き続けられるようにする

・譜面に慣れる
  初心者・初級者さんには
  オタマジャクシ(音の高さ)を読む練習
  リズム譜でリズムを読む練習


私の場合、
ざっとこんな感じの目的で使用しています。

ハノンには第1部~第3部まで、
全部で60の練習パターンが載っていますが、
主にレッスン使用するのは1~20番。
それが済んだら20番までを
ランダムに使用する場合もありますし、
人によっては、その後に出てくる
全調スケールやアルペジオへと
進んでもらっています。
(取り組んでいる曲の調性に合わせて、
単体でスケールを練習する場合もあります)

その他、ポイントとしては

  ・1冊丸ごと全部はやる必要はない
  ・長い時間かけて取り組む必要はない
  ・速く弾くことを目標にするものではない
  ・その人の状態に合った使い方でないと
   意味がない(=悪影響もあり得る)
  ・「ただ弾く」にならず目的意識をもって弾く
  ・ハノン以外の教材で補えることもある
  ・「ハノンを一生懸命やること」と
   「曲が弾けるようになること」は
   イコールではない
  ・ハノンに終わりはない!(笑)

といった感じでしょうか。

ハノン教本と出会って40年近くたつ私でも
ピアノの練習を開始する際は、
まず始めにハノンを弾いています(´ー`)
ランニングする前に屈伸運動などの
準備運動をする感覚と似ていますね。
そして、弾きながら、
背中、首、肩、腕、手首、指…と
意識を持っていき、
身体を上手く使えているかチェック。
そこから更に、音に神経を集中させ、
クリアで綺麗に均等な音が出ているか、
音の粒や質感をチェック。
それを済ませてから、
「曲」の練習に取り掛かっています。

ハノンを弾く理由、目的をわからずに
ただただ弾いていても無意味。
限られた練習時間がもったいない!
忙しい大人の生徒さん達、
目的意識をもって
効率よく取り組みましょう~。

もっと詳しく説明して欲しい方は、
レッスン時に質問してくださいね!

=================

交流会に参加された方は、
アンケート用紙の回答を、
7月中に提出してくださいますよう
お願い致します。
また、交流会の会計報告が
レッスン室に掲示してありますので、
気になる方は目を通してくださいね。

暑い日が続いています。
飲み物は持参して頂いてOKです。
遠慮なく水分補給をしてください。

練習?仕事?遊び?2018/07/26

「先生も練習ってするんですか?」
「練習時間はどのくらいですか?」
と、質問されることがある。
そういう時は、
「最近は○~○時間くらいかな?」など、
ざっくりと適当な時間を答えている。
…が、しかーし!
質問に対する自分の答えに
何だかしっくりこないことが多い。
先日もそんな感じに答えたものの、
むむー。何なんだろう?
微妙に感じるこの違和感。

で、改めて考えてみた。

うーむ。
うーむ。

ハッ(゚д゚)!
わかった!!
何をもって「練習」と言うか、なんだ。

***

…というのも、私、
もしも時間が許されるなら、
ずーっとピアノを弾いていたいタイプ。
自由時間があったなら、あっただけ、
ひたすらピアノを弾き続けちゃう。
それこそ飲まず食わずで何時間もね。
私にとってピアノは『最高のオモチャ』なので、
世のママ達が子供(時に旦那さん)相手に
「もう、いつまでゲームやってんの!(怒)」
言いたくなるのと一緒で、
「もう、いつまでピアノ弾いてんの!」と
言いたくなるくらい(笑)、
飽きもせずひたすら弾いているのだ。

だって、
オモチャで遊ぶ時間って楽しいじゃーん。
やめられないよ~♪(*´ω`*)

ちなみに、時間に超余裕のある日の
私のピアノメニュー、フルコースがコチラ↓
(状況により飛ばしたり順番の入れ替えあり)

1 準備運動にハノン(スケール他)を弾く
2 生徒さんがやっている「チェルニー40番」や
  「クラマー60番」などの練習曲を確認し
  指をほぐす目的で弾いて練習(3曲程度)
3 中~上級の曲を弾いている生徒さんの曲を
  自分も練習&確認しておく(3~5曲程度)
4 生徒さん用にポピュラー曲のアレンジ作業
5 生徒さんが「弾きたい」と持ってきた
  知らない曲の楽譜を譜読み&練習。
6 ジャズの生徒さんの曲を(1段譜、2段譜共に)
  確認程度に弾いたり、フレーズの12key練習、
  遊び半分でアドリブに突入。
7 その延長で、即興&作曲に没頭。
8 ハッと我に返り、クラシック曲に手を付ける
  (譜読み、部分練習、弾き込み、暗譜など)
  ・弾かずにきていた学ぶべき中級曲
  ・(レベル関係なく)純粋に自分が弾きたい曲
  ・自分の成長のため取り組むべき上級曲
   ↑これらが平行して常に3曲程度ある
9 楽譜をパラパラとめくり気になった曲を
  片っ端から弾いて遊ぶ、楽しむ。
  弾けない場合はその場で練習を開始。

こんな感じかな?
ちなみに、上記全部のことをやったりすると
最低でも5時間はピアノを弾くことになるので、
もちろん外出予定のある日や
レッスン状況によっては時間的に無理。

はてさて…、
では、これら全部を「練習」と呼べるのか?
というと、これが悩んじゃう。(苦笑)

生徒さんの曲を練習&確認しておく作業は、
純粋な「自分の練習」とは言えないし、
ジャズでノリノリでアドリブを弾いて楽しんだり、
アレンジの作業なんかは
自分の音楽的勉強にもなっているわけだけど、
これは「練習」ではないよね、と思ったり。
7.9に至っては私からしたら「遊び」だし。

うーむ。
これが感じていた違和感ってわけだ。

そうなると、
「先生の練習時間はどのくらいですか?」
という質問の答えとして、
「自分の練習」と呼べるのは1と8くらいか?
と思うわけで…。
でも、時間があったら仕事が優先されるので、
まずは2.3.4.5.6から手を付けることになる。
当然、純粋に「練習」と呼べる8などは後回し。
色々とやるべきことをやって
残った時間が1時間もあったらラッキー!
ってな具合。これが現状。

とはいえ、ありがいことに、
当教室は全員が大人ということもあってか、
3の曲がなかなかのラインナップ!!(汗)
バッハに始まり、モーツァルト、ベートーベン、
シューマン、リスト、ドビュッシー、
もちろんショパンもね。
時には私か弾いたことのない曲のこともあり、
そういった場合は一緒に1からスタート。
新たに譜読みをしたり&学び直したり、
これも自分にとっては良い勉強。
そして練習になっていたりするのです。

***

そんなわけで、
「先生は毎日どのくらい練習するの?」
という質問の答えを整理してみて
わかったことは、
私にとってピアノを弾いている時間は、
仕事でもあり、遊びでもあるので、
「練習」と限定することができない。
したがって答えは…

不明!

これだけ書いてきて不明って、オォイ!!
…っという声が聞こえてきそう~。(笑)

質問を変えて
「レッスン以外で(遊び・仕事・練習含め)
ピアノを弾いている時間は?」
となれば、
「少ない日で1時間、多い日で5時間程度。
毎日だいたい2~3時間くらい」
と答えるかな。
こちらのほうが自分としてはしっくり。

よし、これで解決!!
ふぅ。スッキリ。(´ー`)

2018年のベストプレーヤー2018/07/31

6月の交流会に参加された皆さま、
アンケートへのご協力ありがとうございました。
回答が出そろいましたので、「まとめ」として、
回答の一部をブログで紹介する予定ですが、
…その前に!
今年の『ベストプレーヤー』を発表します。
今年は同票数の獲得により2名です!


2018年「第12回交流会」で
最も皆さんの印象に残った方は…



じゃじゃーーーーーん!!!
(´ー`)ノ




「K山 Kナ さん」

「H岡 K一郎 さん」

です!


この結果に大きく頷きながら
ご覧になっている方も多いかと思います。
それくらい、今回はこのお二方に
票が集中しました。
選出の理由を一部紹介すると…

K山さん
・美しい演奏でした。殿堂入りです。
・穏やかな『月の光』に
 部屋中が包み込まれたようで
 うっとりした気分になりました。
・音が綺麗だったし選曲が良い!
など

H岡さん
・キラキラの音に聴き惚れました。
・温かみのある音色で素敵でした。
・飾ることのないあのような演奏を
 私も目指したいと思いました。
など

うんうん、その通り!って感じですよね。
選出理由のコメントを拝見しながら
皆さんの見る目、聴く耳の確かさに
集計しながら関心してしまいました。
大切に丁寧に音を紡ぎ演奏をした人、
その音を心の耳でちゃんと聴き分け、
しっかりと受け取ってくれた人、
双方が当教室の生徒さんとして
いらっしゃることを誇りに思います!


K山さんは
「2015年ベストプレーヤー」でもあり、
毎年、お名前のあがる実力者です。
彼女の持つ独特な存在感とキャラクター。
その雰囲気によくマッチした選曲。
そして、柔らかく透明感のある音色。
その演奏は「統一感」と「安定感」に優れ、
聴く人の心をゆったりと
落ち着かせてくれました。
長年の憧れだった『月の光』に挑戦し、
練習を重ね丁寧に仕上げた結果が
皆さんの心を惹きつけたのだと思います!

K山さんご本人も、
アンケートで自分の演奏を振り返り、
「練習よりイイ感じに仕上がったかも?」
と書いていらっしゃいました。
ここぞ!という時に実力を発揮できるのは、
心が綺麗で邪念がないからか??
などと思ったり…。(笑)
素晴らしいことです!
(邪念だらけの自分自身を反省~)


H岡さんの演奏については
交流会直後のレッスンで、多くの方から
「H岡さんがすごく上達してた!!」
「H岡さんの音が良かった~」
という声をたくさん耳にしていましたので、
なるほど納得の結果です。

「年々、簡単な曲へと
レベルが下がっている気が…」なんて、
ご本人は自虐的におっしゃっていましたが、
シンプルな曲で人の心を揺さぶることは、
なかなか出来ることではありません!
難しい曲を弾き、
「すごい!」と思わせることのほうが
テクニックさえあれば簡単ですからね。

ギロック『サラバンド』の曲中に、
腕を交差させて鳴らす1音がありました。
H岡さんが奏でた、あの「たったの1音」、
その響きに心を震わせた方がいた、
それが事実です。(*´ω`*)
私もあの1音、泣きそうになりましたよ。


お二人とも、ベストプレーヤー、
おめでとうございました!!!


***

今回の交流会への参加が
最後となったK山さんへは
多くの方からコメントを頂きました。
預かりましたメッセージは
ご本人に必ずお伝えします。

アンケート全般の「まとめ」は
次回の記事で書く予定です。
もうしばらくお待ちくださいね!