音に集中しています!2022/02/13

ここ最近、曲が仕上がって
「良い演奏でした~。
はい、マル!終了!」
となる生徒さんが続きました。

多分、私のピアノ指導は、
一般的におこなわれている
『趣味の大人のレッスン』よりも
内容的に細かく、盛りだくさんで
求める内容が少々難しいかも…
と思っています。(汗)
楽譜に書いてある音を間違えずに
鳴らしていけたからといって
はい、マル!
と、なることはまず無いので…。
(本人がそれを望む場合は別です)

レッスンで新たな曲に取り組む時は、
調性、拍子、構成などの確認に始まり、
その曲のポイント、練習の仕方を伝え、
譜読み→両手でひと通り弾ける、
と、ここまできてようやく
「さぁて、ここからだよ~♪」と
いよいよ本格的なレッスンが始まる!
という感じです。

強弱・緩急など表現力を磨き、
音の処理の仕方、ペダルのタイミング、
フォーム、腕や身体の使い方、
和声の進行や理論的なこと、
時には作曲された時代背景まで、
深く深く学んでいってもらっています。

いやぁ~、皆さん、
私のマニアックな指導(笑)に
よくついてきてくださり
本当に感謝なのです!!!

だからでしょうか。
仕上げの際の演奏は
じーんと心に響くことも多いです。
時々、衝撃を受けるほどに
素晴らしい演奏にも出会えます。

先日もと~っても美しい音色で
丁寧に曲を仕上げマルになった
生徒さんがいらっしゃいました。
ノーミス?
いやいや、間違いもありました。
難所に関しては力みもあったし、
まだまだ必死な感じも残ってました。
だけど…
うっとりです。(*´ω`*)
全体的に、音はまろやか。
丁寧に大切に1音1音が奏でられ、
こんな素敵な音を出すようになったのか!
と、嬉しい驚きがありました。


思わず、目を閉じて
演奏を聴き入っちゃいました。


で。
ふと思い出したんですが…。

随分と前に、どこかの投稿サイトで
ピアノを習っている大人の方が
「先生がレッスン中に寝ているんです」
と、相談している記事を
読んだことがあります。
小さい子供が生徒さんである場合、
飽きて眠たくなっちゃう、
ということはあるかと思いますが、
まさか、先生が??
そんな先生いないでしょ!
(本当だとすれば、それはひどい話です!)
と思っていましたが、自分を振り返ると、
たびたび目を閉じて聴いてるんです、
生徒さんの演奏を。

…あれ?(・_・;)
もしかしてワタシ、
寝てると思われてる???
大丈夫??

生徒さんが弾いている時、
手元を凝視している先生が
多いのではないかと思います。
私ももちろん見ています。
でも、よくよく自分を振り返ると、
音そのものに集中していることが多く
手元を見てないこともしばしば…。
目を閉じてることも多い気がします。
「見てなきゃ指導できないだろ!」と
思われるかもしれませんが、
私の場合、
ちょっとした音の違和感
 ・フレーズがスムーズじゃない
 ・粒が揃っていない
 ・タイミングがずれる
 ・左右のバランスが悪い
 ・音質が固い、雑に聴こえる
などを耳で感じ取り、反応して、
「ん?今の指使い、違うんじゃない?」
「そこ、もっと鍵盤の奥で弾いてみて」
など、アドバイスや指導を
していることがあるんですよね。

先日も、目を閉じながら聴いていて、
「今のところの左手、指違うでしょ」
と指摘したら、
「も~!先生ったら何でわかるの?
誤魔化せたと思ったのに~(笑)」
と、そんな会話があったばかり。

そんなわけで、レッスン中に
目を閉じていることがありますが、
決して居眠りしているわけでは
ありませんので、悪しからず。(笑)

そして。

取り組んできた曲を
仕上げて演奏する際には、
私があまりの心地良さに
うっとり&リラックスして
眠ってしまいたくなるくらいの
仕上がりを目指してみてくださいね♪

(1)練習はいつ、どこで?2022/02/24

誰もが知っているとは限らない!
ピアノレッスンにまつわる基本の「き」。
今回は今更シリーズ(1)として
≪練習はいつ、どこで?≫
という記事を書こう思います。

***

ピアノが弾けるようになりたいなぁ~。
そうだ、ピアノを習おう!
ピアノ教室に通おう!と
勇気をもって一歩を踏み出した方を
私は心から応援しています。

レッスンではなるべく、
わかりやすく丁寧に説明し、
どうすれば良いか明確に伝え、
興味を持ってもらえるよう工夫し、
楽しく取り組んでいけるように…を
モットーに指導をしていますが、
それ以前の”根本的なところ”で
アレ?ちゃんと通じてないかな!?
と、何となく違和感を覚えることも
時々あるものです。

長年にわたって
ピアノに携わってきた者からすると
『当たり前・普通のこと』として
認識していることでも、
初めてピアノをスタートする方にとっては
『知らないこと』の可能性もあるから、
お互いに「えぇーー!そうなの?」と
ビックリすることもあるんですよね。

かつて私のところに習いに来た人で、
「レッスンに通えば弾けるようになる」
「先生は弾けるようにしてくれる」
と、思っていた方がいらっしゃいました。

ピアノが弾けるようになるには
自宅練習が必要であるということを
まったく知らなかったようで、
家での練習方法を伝えると、
「えぇ~(;´Д`) 宿題あるの?」
と言われてしまい、
衝撃を受けた覚えがあります。

私もアレコレ工夫しながら
なるべく現場のみ(笑)で済むように
彼女とのレッスンを試みましたが、
「家での練習がしんどい、大変」
「弾けていないことを指摘されると
レッスンでみじめな気分になる」
「いつまでたってもショボイ曲ばかり」
「弾けるようにしてくれると思ったのに…」
と言い残し、教室を去っていきました。

もう随分と前のことです。
今でも思い出すと、
ギュッと胸が締め付けられ、
複雑な気分になります。(´・_・`)

長年ピアノと関わってきた私にとって
ピアノのレッスンとは、
・家で練習してきたことを見てもらう
・改善点をアドバイスしてもらう
・不明なところを質問して教えてもらう
こういうものだと思っていたので、
自分にとっての「当たり前&普通」が、
初めてピアノに関わる人とでは
こんなにも違うのか!!(驚)
…となったワけです。

ということで、
基本の「き」である『練習』について、
何を今更?と感じるかもしれませんが、
ここ(ブログ)に書いておきます。
今、Studio*ABE*に通われている方は
知っている内容かと思いますが、
「これからピアノを始めようかな?」
「どこかの教室で習ってみようかな?」
という人の参考になれば幸いです。

***

ピアノは練習なしに
弾けるようにはなりません!!
音遊びをするならまだしも、
楽曲を弾けるようになるには
(よほどの才能が無い限り)
練習は必須です。

練習は毎日コツコツと、が基本です。
毎日30分~1時間できたら理想的。
が、しかーし!
忙しい大人の学習者は
その時間の確保がなかなか大変。
そんな場合は、
たとえ10分でも構わないです。
短い時間だったとしても、
「毎日、練習すること」の方が大事!
もしも夜間でピアノが鳴らせないなら、
楽譜を眺めて復習するのだってアリ。

「週末に一気にまとめて時間を取る」
という人もいるかと思います。
このやり方でも、
練習にはなるので否定はしません。
ですが、「毎日コツコツ」の代わり、
というわけにはいかないので、
そこはちゃんと理解しておきましょう。

残念ながら、
”同じ効果”は得られないのです。

何故なら、
練習によって脳ミソが覚えた音符や
得られた身体的な感覚は
時間の経過とともに忘れ
徐々に失われていくものなので、
復習までの時間が空けば空くほど
ゼロに戻ってしまうから。

だから、確実な進歩や上達
(つまり「弾けるようになる」)
を望むのなら、
少しの時間でも良いので、
毎日コツコツと、が基本なのです。
「できそう、できた、こんな感じか!」と
掴めかけた感覚を失ってしまわないうちに
ちょっとずつで良いので積み重ねる!
これ、ホントに大事。

忙しく限られた時間の中、
毎日、練習時間を確保する。
たかが10分、されど10分。
これがなかなか大変。
よくわかります、はい。
その10分を無駄にしないためにも、
練習内容や練習の仕方にも
充分に気を配りたいところ。

楽譜を広げて、曲の頭から
つかえながらただただ弾いて
ヨロヨロと最後まで辿りつき、
「ふぅ~10分は弾いたし、ま、いっか」

これ、練習とは言いません。(-_-;)

「今日は何を目標にしよう?」
「どこが弾けていないかな?」
「どんな練習をすれば良いかな?」
10分しか時間が取れない時は、
やっつけたい箇所をピンスポットで
狙い撃ちしてください。(笑)

練習すべき箇所、練習の仕方などは、
レッスンで教わるはずです。
よくわからない場合は
遠慮せずにどんどん質問しましょう。
もしもそれで、嫌な顔をされたり、
間違いを注意するのみで、
なぜ間違えが起きるのか?の説明や
練習の仕方を教えてくれない先生なら、
思い切って先生(教室)を変えることを
検討しても良いと思いますよ。

それくらい、
『家に持ち帰って練習すること』
って大事なんです。

いくら弾けるようにしてあげたくても、
先生ができることは限られています。
だから、先生はレッスン時間を使って
全力でサポートします!!

最終的に弾けるようにするのは、
あくまで自分自身。

そのことをお忘れなく~。(*´ω`*)