(1) 脳内でイメージしよう ― 2022/05/10
前回の続きの記事です。
人前での演奏は緊張するもの。
それはいたって普通のこと。
だったら「緊張しないように」なんて
考えるよりも、緊張をする前提で
「緊張していても弾ける」を
目指した方が良いよね。
…というお話しでした。
そのためにできること。
”頭を使う”←これがポイントでした。
今回は、緊張のメカニズムと
≪1・脳内でイメージする&想定する≫
この辺りをもう少し内容を掘り下げて
具体的にお伝えしようと思います。
***
緊張は、
人間が生まれながらにして持つ
防衛本能の一種。
危険を察知し外敵から身を守るためには
気を緩めてる場合ではないわけです。
交感神経が優位に働き、
血圧や心拍数が上がり、
筋肉が固くなり、
感覚が研ぎ澄まされた状態になる。
これが、緊張の正体です。
人前でピアノを弾く時には、
不安、心配、怖いなど感じやすいため、
これは危険だ!と身体が判断して
緊張状態になっちゃうんですね。
でも、ご安心を。
緊張=悪、ではありません!
前回の記事にも書きましたが、
ほどよい緊張は集中力を高め、
パフォーマンスを向上させ、
良い演奏に繋がるのです。
問題は…
≪あがる≫と言われる過度な緊張。
何が起こるか?
・いつも難なくできていたことなのに、
急に不安になり焦ってしまう
・スラスラ弾けていたはずの箇所で
突然わからなくなりパニックになる
・頭の中に雑念が次々とわいてきて
演奏に集中できなくなる
・普段はまったく気にならないことが
突如、気になりだす
・指だけが勝手に動きまくり、
弾きこなせずに暴走してしまう
などなど。人によって
多少違いはあるかもしれませんが、
ざっとこんな感じでしょうか。
挙げたらきりがありません。
いやぁ~(;´Д`)
考えただけで変な汗が出てきます。
さて。
どうしましょう?
よくよく考えてみると、
上記の嫌~な事例って、案外、
自分でコントロールできたり、
対処が可能だったり、防ぐために
事前にやれることがあるんです。
過度な緊張状態に陥るキッカケ。
これって大抵の場合、
”予想外”のことが起きた時。
だったら、
「今からとにかく予想しまくれ!」
これがポイントです。(笑)
***
1・脳内でイメージする&想定する
想像力をフルに働かせましょう!
緊張したら自分はどうなるのか?
緊張に拍車をかける要素は何か?
なるべく具体的に考えます。
そして、それらのことに対して
自分なりに準備をしておきましょう。
実際に準備ができないことでも、
リアルにイメージをしてみることで、
心の準備ができるので
緊張対策として役に立ちます。
≪起こりそうな身体の変化≫
・手が冷たくなる→手袋やカイロを用意
・心拍数が上がる→
「吸うよりも吐く」を意識した深呼吸
・落ち着きがなくなる→
意識的に動作や喋りをゆっくりにする
・体調不良になりがち→
直前の食事の量や質に気を配る、
充分な睡眠、満腹&空腹を避ける、
など
≪”予想外”系の要素≫
・靴で踏むペダルの感触に焦る→
スリッパ持参、靴を履いて練習など
・空調で譜面がペラペラと動く→
台紙などに貼っておく、クリップを使う
・椅子の位置・高さの違和感に戸惑う→
弾き始める前に確認する癖をつける
・ピアノの感触や音の違いに戸惑う→
レンタルスタジオなどを利用して
いつもと違う環境で練習をしてみる
・衣服の一部が気になる&弾きにくい→
事前に当日と同じ服装で弾いてみる
・会場が暑い(または寒い)→
羽織るものや脱ぎ着ができる服装
≪イメージしつつやっておくこと≫
・ホームページなどで
会場(スタジオ)の雰囲気を調べておく
・ピアノの向きや部屋の広さなど、
その場をイメージして練習する
・自分の右側(であることが多いです)に
聴衆がいるつもりで弾いてみる
・楽譜セット、椅子の調整~弾ききるまで、
一連の流れをやってみる
・聴衆がいると仮定し最後まで弾き切る
(途中で練習を始めたり、戻ったりしない)
・家族などに聴いてもらい、
当日のつもりで弾いてみる
≪もしも緊張で失敗したら…どうなる?≫
あがってしまい失敗しながらも
真剣に弾く”誰か”を想像してみましょう。
・馬鹿にする?
・笑いものにする?
・弾かなければいいのに、と感じる?
そんな風には思いませんよね?
だから大丈夫。(´ー`)
みんな温かい目で見守り
優しい気持ちで聴いてくれています。
聴衆として演奏を聴いてくれている
「仲間の存在」に対し
感謝の気持ちが持てると
緊張が和らぐかもしれません。
これらはパッと思いついたほんの一部。
きっとまだまだ、ありますよ~。
この記事をヒントに、
皆さんも、自分自身に当てはめて
脳内で想定し、イメージをふくらませ、
事前の準備をしてみてくださいね。
***
次回は、
2・脳ミソから指にしっかりと指令を出す
について、掘り下げて書く予定。
まだ続きます~。
もう少しお付き合いくださいませ。
人前での演奏は緊張するもの。
それはいたって普通のこと。
だったら「緊張しないように」なんて
考えるよりも、緊張をする前提で
「緊張していても弾ける」を
目指した方が良いよね。
…というお話しでした。
そのためにできること。
”頭を使う”←これがポイントでした。
今回は、緊張のメカニズムと
≪1・脳内でイメージする&想定する≫
この辺りをもう少し内容を掘り下げて
具体的にお伝えしようと思います。
***
緊張は、
人間が生まれながらにして持つ
防衛本能の一種。
危険を察知し外敵から身を守るためには
気を緩めてる場合ではないわけです。
交感神経が優位に働き、
血圧や心拍数が上がり、
筋肉が固くなり、
感覚が研ぎ澄まされた状態になる。
これが、緊張の正体です。
人前でピアノを弾く時には、
不安、心配、怖いなど感じやすいため、
これは危険だ!と身体が判断して
緊張状態になっちゃうんですね。
でも、ご安心を。
緊張=悪、ではありません!
前回の記事にも書きましたが、
ほどよい緊張は集中力を高め、
パフォーマンスを向上させ、
良い演奏に繋がるのです。
問題は…
≪あがる≫と言われる過度な緊張。
何が起こるか?
・いつも難なくできていたことなのに、
急に不安になり焦ってしまう
・スラスラ弾けていたはずの箇所で
突然わからなくなりパニックになる
・頭の中に雑念が次々とわいてきて
演奏に集中できなくなる
・普段はまったく気にならないことが
突如、気になりだす
・指だけが勝手に動きまくり、
弾きこなせずに暴走してしまう
などなど。人によって
多少違いはあるかもしれませんが、
ざっとこんな感じでしょうか。
挙げたらきりがありません。
いやぁ~(;´Д`)
考えただけで変な汗が出てきます。
さて。
どうしましょう?
よくよく考えてみると、
上記の嫌~な事例って、案外、
自分でコントロールできたり、
対処が可能だったり、防ぐために
事前にやれることがあるんです。
過度な緊張状態に陥るキッカケ。
これって大抵の場合、
”予想外”のことが起きた時。
だったら、
「今からとにかく予想しまくれ!」
これがポイントです。(笑)
***
1・脳内でイメージする&想定する
想像力をフルに働かせましょう!
緊張したら自分はどうなるのか?
緊張に拍車をかける要素は何か?
なるべく具体的に考えます。
そして、それらのことに対して
自分なりに準備をしておきましょう。
実際に準備ができないことでも、
リアルにイメージをしてみることで、
心の準備ができるので
緊張対策として役に立ちます。
≪起こりそうな身体の変化≫
・手が冷たくなる→手袋やカイロを用意
・心拍数が上がる→
「吸うよりも吐く」を意識した深呼吸
・落ち着きがなくなる→
意識的に動作や喋りをゆっくりにする
・体調不良になりがち→
直前の食事の量や質に気を配る、
充分な睡眠、満腹&空腹を避ける、
など
≪”予想外”系の要素≫
・靴で踏むペダルの感触に焦る→
スリッパ持参、靴を履いて練習など
・空調で譜面がペラペラと動く→
台紙などに貼っておく、クリップを使う
・椅子の位置・高さの違和感に戸惑う→
弾き始める前に確認する癖をつける
・ピアノの感触や音の違いに戸惑う→
レンタルスタジオなどを利用して
いつもと違う環境で練習をしてみる
・衣服の一部が気になる&弾きにくい→
事前に当日と同じ服装で弾いてみる
・会場が暑い(または寒い)→
羽織るものや脱ぎ着ができる服装
≪イメージしつつやっておくこと≫
・ホームページなどで
会場(スタジオ)の雰囲気を調べておく
・ピアノの向きや部屋の広さなど、
その場をイメージして練習する
・自分の右側(であることが多いです)に
聴衆がいるつもりで弾いてみる
・楽譜セット、椅子の調整~弾ききるまで、
一連の流れをやってみる
・聴衆がいると仮定し最後まで弾き切る
(途中で練習を始めたり、戻ったりしない)
・家族などに聴いてもらい、
当日のつもりで弾いてみる
≪もしも緊張で失敗したら…どうなる?≫
あがってしまい失敗しながらも
真剣に弾く”誰か”を想像してみましょう。
・馬鹿にする?
・笑いものにする?
・弾かなければいいのに、と感じる?
そんな風には思いませんよね?
だから大丈夫。(´ー`)
みんな温かい目で見守り
優しい気持ちで聴いてくれています。
聴衆として演奏を聴いてくれている
「仲間の存在」に対し
感謝の気持ちが持てると
緊張が和らぐかもしれません。
これらはパッと思いついたほんの一部。
きっとまだまだ、ありますよ~。
この記事をヒントに、
皆さんも、自分自身に当てはめて
脳内で想定し、イメージをふくらませ、
事前の準備をしてみてくださいね。
***
次回は、
2・脳ミソから指にしっかりと指令を出す
について、掘り下げて書く予定。
まだ続きます~。
もう少しお付き合いくださいませ。
(2) 脳から指令を出す ― 2022/05/30
お待たせいたしました~。(´ー`)ノ
前回の続き、緊張対策の記事です。
今回は、
『脳ミソから指にしっかりと指令を出す』
について、掘り下げて書いていきます。
ここから先は、
1曲を通して問題なく弾けて、余裕もあり、
「よし、弾けてきた」
「後は弾き込むのみだ!」と
思えている人に読んでほしい内容です。
各自、仕上げに近づいたタイミングで
参考にしてみてくださいね。
***
緊張時、自分の演奏はどうなるのか?
まず、前の記事にも書いたように、
脳内でイメージ&想定しまくります!
演奏そのものへの影響はありそうか?
どんなことが起こりそうか?
それは曲のどこで起こりそうか?
など、なるべく具体的に考えましょう。
・演奏が速くなる ・震えて力が入らない
・音が鳴らなくて(鳴りすぎて)焦る
・集中できない/気が散る
・覚えていたはずなのに忘れる
・厄介だなと感じている箇所で崩壊する
・音が突然わからなくなる
・楽譜を見てもワケがわからなくなる
・予想もしていなかったところでミスする
など、色々と想像できると思います。
むむぅ。(-_-;)
想像したくないですねぇ。
でも、想定外のことが起こるよりも、
こうして予想、想像しておくだけで、
必要以上に舞い上がらずに済みます!
緊張によりこれらのことが起こっても
「弾ききれるだけの力」を
今から養っておきましょう。
***
まず。厳しいようですが…
「よし!弾けるようになった」
と生徒さん本人が感じていても、
私からすると、残念ながら、
「あまーい!それ、弾けてないです!」
ということが多い。
厳しいことを言うようですが、
これ、事実。(´・ω・`)
ほとんどの場合、それは、
「○○なら弾ける」
という条件が付いています。
例えば…
家なら、1人なら、いつもの速さなら、
最初(曲の始め)からなら、など。
こういった場合、
その条件が整わなかったり、
想定していなかったことが起きたら、
ほぼ確実にパニックに陥り、
頭が真っ白になります。
自分に都合の良い条件下
(=リラックスできる整った環境)での
「弾ける」は要注意!なんです。
”譜読み”や”両手合わせ”の時には
フル回転していた脳ミソですが、
仕上げに近づき弾き慣れてくると
勝手に『省エネモード』に切り替わり
手指に仕事を任せて
流れ作業で弾くようになります。
(勝手に指が動いているような感覚)
これ自体は普通のことですし、
特に悪いことではありません。
問題は、
この状態で「うん、弾けてる♪」と
勘違いしてしまうこと。
指が勝手に仕事をしてくれる感覚に
甘えちゃダメですよー。
上辺だけの「弾ける」に
騙されちゃダメですよー。
私達に備わっている便利な機能、
脳ミソの省エネモードを
意図的に『オフ』にする!
これが重要なポイント。
感覚に頼って弾かず、
しっかり楽譜を目で追い音符を読み、
指の動きを把握して鍵盤を選び、
打鍵をコントロールして弾くのです。
仕上がってきたと感じたら、
本当に理解・把握して弾いているか、
1度、深~~~く考えてみてください。
~それを確認する方法~
□ 譜面上のどこでも「あぁ、あそこね」と
メロディーが思い浮かびますか?
□ メロディーの区切りに関係なく、
各小節、拍、どこからでも弾けますか?
□ 両手で弾けるようになった今、
左手だけでもスラスラと弾けますか?
□ たとえ途中でミスをしてしまっても
弾き直し(戻るなど)せず弾き切れますか?
□ 「左手(or右手/内声)を聴こう」など
特定の何かを意識しながら弾けますか?
脳の省エネモードを『切る』には、
指が自動的に動いてしまうことを
意図的に制御する必要があるので
「1音1音、超スローテンポで弾く」
という練習方法を、オススメします。
(=脳ミソを使わざるを得なくなる)
その際、普段、難なく弾けている箇所も、
改めて1音1音、頭で考えて指令を出し、
この指でこの鍵盤を鳴らす、
この音を大きくする(小さくする)、
ここで次の音を目視しておく、など、
しっかり考えて指や身体を使うこと。
打鍵すべてを意識しておこなう、
そんなイメージです。
他にも、
・ピアノを弾いているつもりで
机の上で指を動かして弾いてみる。
・鍵盤を見つめた状態で、指を使わず、
どの音を鳴らしていくのか
「目で」弾いてみる。
などの練習も有効ですよ。
「緊張状態でも弾ける!」を目指し、
是非ともやっていただきたい
これらの『脳ミソを使う練習』ですが、
1つだけ注意点があります。
それは…
直前になったら、「やらない」!
「やるのかやらんのかどっちやねん!」
って突っ込みが聞こえてきそう。(笑)
でも、直前になって、
新たな弾けない箇所が見つかったら
恐怖でしょ?焦るでしょ?
そもそも、この練習は緊張対策として
不安要素を取り除くために
やっているわけですから…。
それでは本末転倒。
っというワケで、最後の最後、
本当に仕上げの段階になったら、
脳ミソを休めて身体に任せ、
音にどっぷりと浸りながら、
気持ちよ~く弾くようにしましょう。
ここまでの到達する間、
きっちりと上記の練習をやっていれば、
その頃には揺るぎない感覚で
自信を持って弾けているはずです。
さぁ、
中身の詰まった「弾ける」を目指して、
私も練習だ~♪
***
最後に。
年単位で続くコロナ禍、
交流会の開催も不確かな中で
「今年はやりますよ~」と言われ、
油断していた方(笑)、
慌てて曲を決めた方、
充分な練習ができなかった方、
多くいらっしゃると思います。
いいんです。(^-^)v
交流会はいつもお伝えしている通り、
交流そのものが目的。
発表会ではないので、
≪本気モードで曲を披露する≫
じゃなくても、OKなんです。
仕上がりに不安がある状態で
当日だけ「神がかって上手く弾ける」
なんてことは漫画の世界の話し。
…ありえません。(笑)
「かっこいい姿を見せたい」
「少しでも上手いと思われたい」
「失敗したくない」と考えるより、
今、自分ができることを精一杯やる。
できる範囲で、できる限りの
丁寧な演奏を心掛ける。
そして、何よりも楽しむ!
というつもりで、当日は弾きましょう。
これまで練習を頑張ってきた自分を
一番良く知ってるのは自分。
やれる範囲で精一杯やれば、
それでいいんです。
「練習、よく頑張りました~!」と
自分を褒めることも、
どうぞ忘れずに☆
前回の続き、緊張対策の記事です。
今回は、
『脳ミソから指にしっかりと指令を出す』
について、掘り下げて書いていきます。
ここから先は、
1曲を通して問題なく弾けて、余裕もあり、
「よし、弾けてきた」
「後は弾き込むのみだ!」と
思えている人に読んでほしい内容です。
各自、仕上げに近づいたタイミングで
参考にしてみてくださいね。
***
緊張時、自分の演奏はどうなるのか?
まず、前の記事にも書いたように、
脳内でイメージ&想定しまくります!
演奏そのものへの影響はありそうか?
どんなことが起こりそうか?
それは曲のどこで起こりそうか?
など、なるべく具体的に考えましょう。
・演奏が速くなる ・震えて力が入らない
・音が鳴らなくて(鳴りすぎて)焦る
・集中できない/気が散る
・覚えていたはずなのに忘れる
・厄介だなと感じている箇所で崩壊する
・音が突然わからなくなる
・楽譜を見てもワケがわからなくなる
・予想もしていなかったところでミスする
など、色々と想像できると思います。
むむぅ。(-_-;)
想像したくないですねぇ。
でも、想定外のことが起こるよりも、
こうして予想、想像しておくだけで、
必要以上に舞い上がらずに済みます!
緊張によりこれらのことが起こっても
「弾ききれるだけの力」を
今から養っておきましょう。
***
まず。厳しいようですが…
「よし!弾けるようになった」
と生徒さん本人が感じていても、
私からすると、残念ながら、
「あまーい!それ、弾けてないです!」
ということが多い。
厳しいことを言うようですが、
これ、事実。(´・ω・`)
ほとんどの場合、それは、
「○○なら弾ける」
という条件が付いています。
例えば…
家なら、1人なら、いつもの速さなら、
最初(曲の始め)からなら、など。
こういった場合、
その条件が整わなかったり、
想定していなかったことが起きたら、
ほぼ確実にパニックに陥り、
頭が真っ白になります。
自分に都合の良い条件下
(=リラックスできる整った環境)での
「弾ける」は要注意!なんです。
”譜読み”や”両手合わせ”の時には
フル回転していた脳ミソですが、
仕上げに近づき弾き慣れてくると
勝手に『省エネモード』に切り替わり
手指に仕事を任せて
流れ作業で弾くようになります。
(勝手に指が動いているような感覚)
これ自体は普通のことですし、
特に悪いことではありません。
問題は、
この状態で「うん、弾けてる♪」と
勘違いしてしまうこと。
指が勝手に仕事をしてくれる感覚に
甘えちゃダメですよー。
上辺だけの「弾ける」に
騙されちゃダメですよー。
私達に備わっている便利な機能、
脳ミソの省エネモードを
意図的に『オフ』にする!
これが重要なポイント。
感覚に頼って弾かず、
しっかり楽譜を目で追い音符を読み、
指の動きを把握して鍵盤を選び、
打鍵をコントロールして弾くのです。
仕上がってきたと感じたら、
本当に理解・把握して弾いているか、
1度、深~~~く考えてみてください。
~それを確認する方法~
□ 譜面上のどこでも「あぁ、あそこね」と
メロディーが思い浮かびますか?
□ メロディーの区切りに関係なく、
各小節、拍、どこからでも弾けますか?
□ 両手で弾けるようになった今、
左手だけでもスラスラと弾けますか?
□ たとえ途中でミスをしてしまっても
弾き直し(戻るなど)せず弾き切れますか?
□ 「左手(or右手/内声)を聴こう」など
特定の何かを意識しながら弾けますか?
脳の省エネモードを『切る』には、
指が自動的に動いてしまうことを
意図的に制御する必要があるので
「1音1音、超スローテンポで弾く」
という練習方法を、オススメします。
(=脳ミソを使わざるを得なくなる)
その際、普段、難なく弾けている箇所も、
改めて1音1音、頭で考えて指令を出し、
この指でこの鍵盤を鳴らす、
この音を大きくする(小さくする)、
ここで次の音を目視しておく、など、
しっかり考えて指や身体を使うこと。
打鍵すべてを意識しておこなう、
そんなイメージです。
他にも、
・ピアノを弾いているつもりで
机の上で指を動かして弾いてみる。
・鍵盤を見つめた状態で、指を使わず、
どの音を鳴らしていくのか
「目で」弾いてみる。
などの練習も有効ですよ。
「緊張状態でも弾ける!」を目指し、
是非ともやっていただきたい
これらの『脳ミソを使う練習』ですが、
1つだけ注意点があります。
それは…
直前になったら、「やらない」!
「やるのかやらんのかどっちやねん!」
って突っ込みが聞こえてきそう。(笑)
でも、直前になって、
新たな弾けない箇所が見つかったら
恐怖でしょ?焦るでしょ?
そもそも、この練習は緊張対策として
不安要素を取り除くために
やっているわけですから…。
それでは本末転倒。
っというワケで、最後の最後、
本当に仕上げの段階になったら、
脳ミソを休めて身体に任せ、
音にどっぷりと浸りながら、
気持ちよ~く弾くようにしましょう。
ここまでの到達する間、
きっちりと上記の練習をやっていれば、
その頃には揺るぎない感覚で
自信を持って弾けているはずです。
さぁ、
中身の詰まった「弾ける」を目指して、
私も練習だ~♪
***
最後に。
年単位で続くコロナ禍、
交流会の開催も不確かな中で
「今年はやりますよ~」と言われ、
油断していた方(笑)、
慌てて曲を決めた方、
充分な練習ができなかった方、
多くいらっしゃると思います。
いいんです。(^-^)v
交流会はいつもお伝えしている通り、
交流そのものが目的。
発表会ではないので、
≪本気モードで曲を披露する≫
じゃなくても、OKなんです。
仕上がりに不安がある状態で
当日だけ「神がかって上手く弾ける」
なんてことは漫画の世界の話し。
…ありえません。(笑)
「かっこいい姿を見せたい」
「少しでも上手いと思われたい」
「失敗したくない」と考えるより、
今、自分ができることを精一杯やる。
できる範囲で、できる限りの
丁寧な演奏を心掛ける。
そして、何よりも楽しむ!
というつもりで、当日は弾きましょう。
これまで練習を頑張ってきた自分を
一番良く知ってるのは自分。
やれる範囲で精一杯やれば、
それでいいんです。
「練習、よく頑張りました~!」と
自分を褒めることも、
どうぞ忘れずに☆