五線にペンを走らせよう2023/09/07

突然ですが、質問!
皆さんがピアノの練習で楽譜を広げた際、
よく目にする「音符」。

あのオタマジャクシの棒は
玉の右についていますか?左ですか?
棒はどこを境に、上に付くか下に付くか、
知っていますか?
玉の横につく符点は線の上?下?
それとも線と重なる?

練習のたび目にしていて、更に、
それを正しく弾けているにもかかわらず、
案外、書けないものです。
今日はそんなお話し。

***

交流会の冊子の「ごあいさつ」でも
少し触れましたが、
私は小さい頃から作曲が趣味です。
幼稚園時代に感性の赴くままに作った
めちゃくちゃな作品にはじまり、
今現在も自由気ままにピアノ曲を書き続け、
今日に至っています。

私の場合、ピアノを前にして、
とにかく思いつくままに
曲を作っていくわけですが、
適当に弾きながら勢いで作り始め、
その場でそれを練っていくので、
考えついた旋律や浮かんだ音などに、
「お!イイねー♪」と思っても
次の瞬間には忘れちゃったり、
再現できなくなることも少なくありません。
すべてを覚えていられないので、
作曲をしながら、同時に五線ノートに
書き記していく必要があるわけです。

子供時代、
五線にオタマジャクシを書くこと自体は
聴音のレッスンでやっていたので、
簡単な譜面ならすぐに書けましたが、
自分の頭に思い浮かび両手から流れ出た
”生まれたての音楽”を
いざ譜面に起こすとなると、
いやぁ~、これがムズい。(苦笑)
ホント難しいんですよ。
だから、子供の頃は、
自分の脳内で鳴っている完成した音楽と
譜面上の表記がイマイチ一致せず、
それを解決できずに悶々としたり、
たびたび納得のいかない
気持ち悪さを感じていました。

あれから40年。
チマチマと作曲やアレンジをし続け、
その都度、譜面を書き続けた私。
今となっては、よほど複雑な曲でなければ、
ササっと書き記せるようになり、
随分と譜面に「慣れた」と思います。
譜面を「見るもの」として捉え、
「弾くこと」しかしてこなかった人よりも、
「書く」ことで譜を読む力は底上げされ、
更に、成り立ちなどを深く理解し、
多方面から音楽を捉える力がついた、
とも感じています。

***

読書なども目で追ってただ読むよりも、
声に出すと内容が頭に入りやすく、
書き写すと深く理解できる、
なんていいますよね。
「写経」もそれと似ているのかな?

普段、目にしている何かを
絵に描いてみるのも同じ。
そのものの成り立ちや配置など、
普段は当たり前に見ていて、
気づけなかった点を
改めて知ることに繋がります。

楽譜を見ること(読むこと)、は、
いわゆるインプット。
それを弾くこと(奏でる)、が
音楽における一般的な
アウトプットと言えますが、
「書く」というアウトプットは、
演奏に直接的にかかわらないため、
あまり重要視されていません。

でも、譜面を書くことで
楽譜の見え方が変わったり、
音楽の理解が深まったり、
読むスピードが速くなったり、
音やリズムが脳内に定着したり…
というメリットがあるんです。

何も「作曲して譜面に起こしてみろ!」
などと言っているわけではありません。
ご安心を~。(´ー`)
今弾いている曲から
たった数小節でOKです、
そのまま書き写してみませんか?
ト音記号にはじまり、
棒の向き、#♭などの記号、
二分休符と四部休符の位置の違い、
小節内のスペースの配分、などなど
書き写してみることで、
きっと新鮮に思えてくるはずですよ。

メロディーを口ずさみながら
五線にペンを走らせる。
ん~♪なんだか音楽家~!(*´ω`*)
って感じがしてきませんか?(笑)
秋の夜長、
トライしてみてくださいね。

大好きなジャズピアニスト2023/09/28

私がジャズに興味を持ち始めたのは
中学生の頃だったかな?
友人からダビング(←懐かしい)させてもらった、
カセット(←これまた懐かしい!)を、
アーティスト名も曲名も知らないけれど、
ひたすら聴いていました。

高校に入ってからは、王道の
ビル・エヴァンスやオスカー・ピーターソン
などを聴くようになり、
自分でもジャズが弾いてみたい!と、
楽譜を買って楽しむようになりました。
その頃は「ジャズ」といっても
何をどう練習して良いのかもわからず、
書き譜を弾くだけの
「なんちゃってジャズ」
でしたけどね。(苦笑)

そして大学時代。
有名なジャズピアニストの演奏や、
名盤と言われるCDを
少しずつ聴くようになっていた私でしたが、
とあるアルバム、1枚のCDとの出会いが、
私のジャズ熱をぐーーーん!と、
一気に加速させたのでした。

それが、
吉岡秀晃 『Here We Go』。

このアルバムを始めて聴いた時の
ワクワク感と興奮は、
今でもよ~く覚えています。
ブルージー&ファンキーな
音使いが大好きな私は
3曲目に収録されている”Fish Tail”が
当時、大のお気に入りで、
繰り返し何度聴いたことか!!

吉岡秀晃さんの弾く
ジャズピアノを知って以来、
かれこれ30年、
ず~~~~っと大好き(*´ω`*)

いわゆる巨匠と呼ばれるような
偉大な世界的プレーヤーの演奏は
CDなどでたくさん聴いたし、
世界で活躍する
一流の日本人ジャズピアニストは
他にもたくさんいらっしゃり、
もちろん皆、素晴らしいんだけど、
私にとって彼のピアノは別格なのです。

吉岡さんの演奏は、
圧倒的に私をワクワクさせてくれて、
ご機嫌な気持ちにさせてくれて、
「私もこんな風に弾きたい~♪」と
やる気と元気を与えてくれます。
ファンキーでスウィンギー。
とにかく私にはドストライクなんです。(笑)

そんな彼のライブを
先日、久しぶりに聴いてきました!
トリオでのスタンダードナンバー。
会話ができちゃいそうな近い距離で、
演奏を堪能してまいりましたよ~。
いや~、もう、ホント幸せ。
日々のストレスや疲れが吹き飛びました。

時々舌をペロっと出しおどけた表情、
ノってきた時の緊張感ある真剣な表情、
他のメンバーとアイコンタクトを取りながら
ニコニコしたり、ビックリ顔をしたり、
その時に瞬間的に生み出された音に
敏感に反応しながら演奏する様子は
ザ!生のジャズ!と言う感じで、
わくわくの連続。
最高に楽しい時間。
吉岡さんのピアノは、
聴き手を置いてけぼりにせず、
ぐっと惹きつけて
ご機嫌なジャズワールドに
連れて行ってくれます。
そこが魅力なんですね~。(´ー`)

とっつきにくさゼロ。(笑)
とにかく聴いていて気持ちがイイ。
ジャズにあまり詳しくない方でも
楽しく聴けると思うので、
CD、ライブ、どちらもオススメしますよ。

還暦を過ぎた今も毎日のように
アチコチのライブハウスで
演奏されています。
30年以上、現役で弾き続け、
楽しませてくれているなんて、
すごいですよね。
次はいつ聴きに行けるかな?

まだまだお元気で活躍されますように☆