(2)レッスンってどういうもの?2022/03/09

前回は、今更シリーズ(1)として
≪練習はいつ、どこで?≫
という記事を書きました。
今回はその続き、今更シリーズ(2)。
≪レッスンってどういうもの?≫
です。

前回の記事で少し書きましたが、
幼少期よりピアノを始めた私にとって
レッスンとは、
・家で練習してきたことを見てもらう
・改善点をアドバイスしてもらう
・不明なところを質問して教えてもらう
こういうものだと思ってきました。

子供時代、レッスンが終わると、
「じゃぁ、家で練習してきてね~」と
帰る際には先生に言われたし、
次の時に弾けていないと怒られたので、
『レッスンは練習の成果を見せる場であり、
次へのヒントをもらって帰る場』
という認識へと自然となっていました。

…といっても
何度もブログ内で書いている通り、
練習熱心な生徒ではなかったので、
家での練習は適当で時間も短かったし、
指導やアドバイスも話半分で聞き、
子供の頃はクラシック音楽に
さほど興味を持てなかったこともあり
自分から積極的に質問することもなく、
今、思うと、
「ぐあぁ~~!なんて勿体ない!!」
という内容のレッスンを受けていました。
特に、音高・音大時代の
レッスンに対する自分の主体性の無さ。
悔やんでも悔やみきれません。

そんななので、
ロクに自宅練習できていない状態で
レッスンに行くことも多く、
当たり前ですが、
・怒られる ・イライラされる
・呆れられる ・ため息つかれる
・先生がどこかにいなくなる
(=レッスンする価値無し/自己練の時間)
・練習をしに来たなら帰りなさい、の一言。
(=楽譜を閉じられレッスン強制終了)
とまぁ、
こんな感じになるわけです。(汗)

そりゃ、そうです。
自業自得。
音楽の道に進みたいと考え、
キラキラと目を輝かせて、
「知りたい」「習いたい」
「弾けるようになりたい!」
という門下生がたくさんいる中で、
こんなナメきった奴…。
先生も教える気を失って当然です。(-_-)
イライラしないわけがない。

***

ところが。
ところが…なのです!

私自身が教える立場になって
意外なことが判明。
「レッスンはこうでありたい!」
「こうあるべきだよなぁ~」という
先生側(私)からみた
理想のレッスンはあるけれど、
生徒側の都合で
その理想が叶わなかった場合でも、
それはそれとして、試行錯誤しながら
楽しくレッスンしている自分がいたんです。

あら、不思議。(笑)

もちろん、
「音楽の道に進もうとしている弟子」の
指導にあたる先生方と
「趣味の大人の生徒さん」を
教えている自分では立場が違うことは
百も承知しています。

でも、思うんです。
レッスンにおいて、
私が教えたいレッスン内容が
その人の教わりたいこととは限らないし、
私ができるようになってほしいレベルが
その人の希望と一致しているとは限らないし、
私が教えたいやり方(指導法)が
その人に適しているとも限らないし、
私が教えたいスピードに
その人がついてきてくれるとは限らない。

そんなわけで、
20年以上の大人への指導経験から、
大人のレッスンの肝は、
先生側が思っている
『理想のレッスン』を一旦横に置き、
いかに生徒さんの気持ちに寄り添って、
柔軟にすり合わせることができるか、
この一点に尽きる気がしています。

ここに関して、私は、
割と平気なタイプだったんでしょうね。
(もとの性格がチャランポランだから??)
生徒さんが弾けなくてもイライラしたり、
怒りたくなることはまず無い。(´ー`)v
生徒さん1人1人に対し、
「さて、どう攻略しよう?」という感覚で
楽しんでレッスンを組み立てています。

…とはいえ、前述した通り、
私にも『理想のレッスン』はあります。

・自宅で練習(復習)をしてくれている
・アドバイスにまずは素直に従ってくれる
・「わからない」を放置せずに伝えてくれる

言葉にすると、こんな感じでしょうか。
こう状態でレッスンがおこなえると、
その時間は燃えますね~~~~~!!
熱が入りまくります。
私の知識・技術・経験、
ドバドバ大放出です。

ムフ。(*´m`*)
お気付きになりましたか?
この理想…、
長年ピアノと関わってきた私が
「ピアノのレッスンとはこういうもの」
と幼少期から認識していた内容
・家で練習してきたことを見てもらう
・改善点をアドバイスしてもらう
・不明なところを質問して教えてもらう
↑結局は、これらと一致しているんです。

***

この、私の思う理想的なレッスン。
これがおこなえることは、
実は生徒さん側にとっても、
メリットが大きいです。

自宅で練習をしていなかった場合、
レッスン時間を使って、
私に付き添われ、見守られながら
「練習」をすることになります。
そのようなケースは
大人のレッスンではよくありますが、
本来、家で時間をかければ
生徒さん自身でできることなのに、
(自力で練習できるよう指導しています)
私が練習に付き添うわけですから、
何ともったいないことか…。

それに、レッスンの場で
必死に練習している段階では、
私が横から何か指導をしても
聞く&やってみる余裕が生まれず
かえって混乱するので、
色々アドバイスがあっても
そのうちの少ししかお伝えできません。

だからこそ、毎日10分。
自宅練習をしてみてください。
家で練習をした分、
レッスン内のアドバイスが増えます。
更に、練習をすることで
知りたいことが生まれます。
(練習せずして疑問などわかない)
それらはレッスン時に解決できます。
知りたくなったことは
何でも質問してください。(´ー`)ノ

私は今後も、
皆さんのご要望とその方のペースに
寄り添ったレッスンを心掛けます。
…ですが、
レッスンとは本来、
学び手である生徒さん側の
「知りたい」「習いたい」
「弾けるようになりたい!」という
欲求と積極的な行動によって
その内容の濃さが増すものです。

先生(私)という人間を
『練習のお供』としてではなく、
『先生』として、レッスン時間に
大いに活用してください。
私はいつでもその準備をして
皆さんがレッスンにいらっしゃるのを
お待ちしています♪

今更ではありますが、
教える側、習う側の双方にとって
「レッスンとはどういうもので
どうあるべきか?」という内容で
改めてお伝えしてみました。


今更シリーズ(笑)で、
取り上げてほしいネタがありましたら
お知らせくださいね。