「プロジェクト」のその後2023/02/01

去年、数年ぶりに開催できた交流会。
ワクワク&ウキウキ、開催が嬉しい反面、
久々に皆さんの前で披露する
”講師演奏”に、
あり得ないくらいにド緊張し、
見事にやらかした、私。(;´Д`)

子供の頃から、人前となると
「ちゃんとしなくちゃ!」
「きちんとせねば!」「こんなんではダメ」
と、伸び伸びすることが苦手で
苦しい想いでがんじがらめになる性分。
緊張との戦いの歴史は長いんです。

長年をかけて少しずつ、少しず~つ
「演奏時の緊張のコントロール」や
「演奏に集中する術」みたいなものを
築き上げ、手に入れかけていたのに、
このパンデミックのせいで、
たった数年間
人前での演奏の機会を失っていた間に、
完全にゼロの状態に戻ってしまい、
「この手、誰の手?」「アナタ、誰?」
と言いたくなる不本意な演奏に…。
本当にショックでした。

で。
始動したプロジェクト。
覚えていますでしょうか?

「とにかく這い上がれ、自分!」
「嘆いていないで前に進め!」と
緊張からくる恐怖心に背を向けず、
無理やり何度でも人前で弾かせてもらえ!
と、皆さん1人1人の前で
再度、演奏させてもらった”アレ”です。
(皆さん、ご協力ありがとうございました)

実は、あの後も
自分なりにプロジェクトを進めており、
一進一退しながらも、
ほんのちょっとずつだけど、
良い方向に進んでいる気がしています。

・ピアノを弾く機会を自らつくる
・演奏がイマイチでも自分を許す
・トライした自分を認める

この3点セットを心に刻んで、
自分自身の「訓練の場」として、
ストリートピアノを弾きに行っています。

ギャラリーがいる中、
腕が達者な演奏者が堂々と弾いていて、
それを見て足がすくんでしまい、
結局、弾く勇気が出ないまま、
何もせず帰ってきたこともあります。

それなりに弾けていたものの
間違えてから焦ってしまい、
途中からまったく「謎な演奏」に
なってしまう日もあります。
(納得のいかないヘッポコ演奏)

変に緊張して、交流会の時のように
呼吸が浅くなり身体がこわばり、
弾きながら酸欠みたいな感覚になり、
「あぁ、なんでこうなる????」と
がっかりして帰ることもあります。

「今日こそ、あれを弾くぞ」と
自分にとっての挑戦曲を
決めていたにもかかわらず、
不安になり直前で簡単なものに変えて
「情けない…」と落ち込む日もあります。

何度、弾きに行っても、
毎回のように超緊張するし、
”自分らしい演奏”
”自分が出したい音”
とは程遠いです。
でも、
「こうなりたい」「こうだったらいいのに」
と指をくわえて、理想の姿を夢見て、
ぽやや~んと望んでいるだけでは
実現するはずもない。
「行動あるのみ」だと思うのです。

***

本日。

前に弾いていた方が
弾き終えて帰っていったので、
「ギャラリーもいないし、今だ!」と
鞄をピアノの脇に置き、
鍵盤に向かいました。
行き交う人はいるけど、
立ち止まっている人もおらず、
いつもより少しだけリラックス。

誰もいないのをいいことに、
それっぽい雰囲気(?)でテキトーに
Fの即興で2コーラス分ほど
コード進行もその場で作りながら弾き、
そのまま、流れにのって
『アメージンググレース』を
何となくアレンジで弾いて、終了。

そそくさとその場を離れようとしていたら、
遠くの方からこちらへ向かってくる方が…。
この人もピアノを弾くのかな?と思いきや、
彼は、私の目の前にやってきて、
「あっちで聴いてた。良かった!」
と言い、「ありがとう!」と
手を振って帰っていかれた。

なんと、なんと、
「ありがとう」だなんて!!!
こちらこそ「聴いてくださりありがとう」です。
しかも、それをわざわざやってきて
言葉で伝えてくれるなんて、
なんと嬉しいことか。

自分が演奏して、
誰かに「ありがとう」と言われる。
こんなにもパワーを貰えることって、
なかなか無い。

私にとって人前での演奏は
まだ「楽しむ」というには程遠く、
訓練の場なので、
凹むこと・落ち込むことが多いけど、
「ありがとう」の言葉を大事にして、
小さな成功を積み重ね、
少しずつ自信につなげていこう!

「人前で弾くこと」と「幸せな気分」が
ピコン♪と繋がった1日でした。


*オマケ*

今年の交流会は、
6月17日(土)開催予定です。
曲決めや交流会ブルースの
ステップアップやアレンジ、
いつでも相談にのりますので、
レッスン時にどうぞ。(´ー`)ノ

映画『ブルージャイアント』2023/02/21

2/17(金)から公開されている
映画 『BLUE GIANT』。
早速、土曜日に観てきましたよーー!

以前、話題にしたこともあるので、
「何だっけ?それ、聞いたことある」
って思った人もいらっしゃるかな?
確かその時は
「漫画を読んだらジャズ欲が高まって
久々にセッションに行ってきたー♪」
というようなことを書いた記憶があります。
(原作はジャズを題材にした漫画です)
その人気ジャズ漫画が
映画化されたということで、
早速レッツゴー。ヽ(゚∀゚)ノ

***

…とその前に、「準備」と称し、
棚から本を引っ張り出してきて
朝からドドドーッ!と一気読み。(笑)

私の場合、
泣き通しになる可能性が高いため
映画での映画鑑賞はとても危険。
鼻をかむのを堪えなくちゃいけないし、
涙流しすぎてコンタクトが真っ白になるし、
泣く→酸欠→頭痛は確実だし…。
ってなワケで、
事前に再読してストーリーを思い出し、
「あらかじめ軽く泣いて耐性をつけておこう」
という作戦。

がしかーし…
作戦もなにも、読み始めたら、
1巻から泣きっぱなし。(苦笑)
1話1話がいちいち良いんだわ、コレが。
すでに映画を観る前段階で泣きすぎ。
夕方には鼻の下は皮がむけ、
まぶたはパンパン。

えぇぃ、もう、どうにでもなれ!
タオルハンカチ握りしめ、
いざ、映画館へ。

***

これから映画や漫画を
観る予定の方もいるかもしれないので、
ネタバレはしないようにしておきますが…

いやぁ~映画、良かった!!

日本を代表する
ジャズピアニスト上原ひろみさんが、
主人公たちのオリジナル楽曲を書下ろし、
自らも演奏で参加、サウンドをプロデュース。
演奏しているメンバーがとにかく豪華。
「音楽を聴きにいくだけ」でも価値あり!
映画館の迫力あるサウンドで
熱いジャズが聴けちゃいます♪

私としては原作の大ファンなので、
ストーリー展開が駆け足過ぎて
物足りない部分はありましたが、
それでも、やっぱり良い作品だなぁ~と
改めて思いましたよ。

主人公たち3人のそれぞれの
音楽に向き合う姿勢、考え方、
「壁」を乗り越えていく様子、
もう~、グサグサと心に刺さります。
ジャズに対する想いや
楽器を始めたキッカケなど
音楽的な背景はそれぞれ違うのに、
何故か3人ともに共感、
感情移入できちゃうから不思議。

それは、自分にとっての
理想や憧れ、信念と重なっていたり、
昔の自分と似ているところがあったり、
自分も実際に経験したことだったり…
だからなんでしょうね。
とにかく痛いくらいに刺さります。


映画では、
2時間くらいにまとめられているため、
漫画全1~10巻のうちの
前半「仙台編」はほぼカットされて
後半「東京編」が物語のメイン。

私的には、主人公がまだ学生だった頃の
仙台でのストーリー

 人を惹きつける音でありながらも
 我流で粗削りな演奏だった
 主人公の吹くサックスが、
 師匠と出会い、練習に練習を重ね、
 ひたすら楽器と向き合って
 演奏に磨きがかかっていく様…、
 そして、初セッションで味わう挫折…、
 家族や周りの人とのエピソード…、

『ブルージャイアント』を語るには
これらは欠かせないでしょー!と思うので、
もしも興味ある方は映画も良いけど、
ぜひ原作漫画を読んでみて!!
と思うのでした。

「よっしゃ、私も前向きに頑張ろう!」
と、音楽に対して、
真っ直ぐな気持ちになれます。
落ち込んでも、”へでもねぇや”と
自分を奮い立たせる気力も湧いてきます。

「んー、ジャズ?あまり聴かないし…」
という生徒さんでも、
音楽が好きでピアノを習っている皆さんなら
きっと楽しめると思います。

オススメします。(*´ω`*)

***

えぇ。
そりゃもう、泣きっぱなしで
映画の後はグッタリでしたよ。

3日たった今日もまだ、
鼻の下の皮がむけています。
マスクがうっとおしいよ~って
日頃、思っているけど、
今はマスク万歳!(笑)