習いごとの辞めかた2019/08/29

この夏。
レモンをモチーフにした
爽やかな手書きの
暑中見舞いハガキを受け取った。
遠方へ嫁いだ元生徒のKさんからだ。
辞めてもなお、こうして連絡を貰えること、
本当に嬉しいしありがたい~。(*´ω`*)
元気で幸せそうな様子に、
ハガキを何度もニコニコ読み返した。

***

「ピアノを始めよう♪」
とスタートする人がいる一方で、
当然、教室を辞めていく人もいる。
今回は≪辞める≫に関するお話し。

「大人の趣味のピアノ」
辞める理由はみんなそれぞれ。

・忙しくなり時間がとれなくなった
・転勤や引っ越しで通えなくなった
・結婚や出産で状況が変わった
・何かと金欠で月謝が厳しい
・親の介護などで余裕がなくなった
・体の不調(病気・怪我)をキッカケに…

よくある一般的な理由はこんな感じ、かな。
もちろん、これらは建前で、
「隠された本音(本当の理由)は
別のところにあるんだよ!ボケッ!」
と、おっしゃりたい方もいるでしょう。
ハイ、わかってますって。(;´Д`)

・ピアノより楽しい趣味を見つけた
・練習が思っていたより大変で苦痛
・両手で弾けるようなり、もう満足
・自分の限界が見え”やる気”が失せた
・先生(私)と合わない気がする
・レッスンに価値を見出せない
・もっと有名な先生に習うことにした
・もっと安い教室に通うことにした

など、ね。
これらが理由だとしたら
とても残念だけど、それはそれ。
私としては受け入れるしかない。

当教室の場合、
(本当の理由は不明だけど)
辞めていった方々のほとんどが
初めに挙げたような一般的な理由。
そういったこともあってか、
状況が落ち着いて復活(再開)した方、
前出のようにハガキやメールで
時々近況を知らせてくれる方、
ピアノはもう続けていないけれど、
いまだに繋がりがあり会える方、も多い。

しかし、
他のピアノの先生方の話しを聞くと、
どうやらそうでもないらしく、
「あまり気分の良くない終わり方」や
「モヤモヤする辞め方」「困る辞め方」
をする大人の生徒さんが
ジワジワ増えているとのこと。

例えば、
「次のレッスン日はまた連絡します」
と言ったまま来なくなるケースや、
(↑コレ、私も経験あります)
生徒さん側の都合でレッスンを休み、
月謝を払わないまま連絡が途絶えるケース。
ある日、突然メールで「辞めます」宣言、
そして、音信不通。
などなど。

確かに、いざ〈辞める〉となると、
先生に申し訳なく思ってしまったり、
手続きなどが面倒に感じたり、
引き留められたらどうしよう?とか、
気まずい感じがしたり…なんてことも、
わからなくもないけどね。
でも、そういう場面でどう振る舞うかって
とても大事なんじゃないだろうか。
私的には、去り際で、その人の
「人となり」がわかるような気がするんだなぁ。
1対1で顔を合わせてレッスンをしてきたのに、
フェードアウトすればいいや、
は、やはり寂しい。

直接伝える。
辞める理由が言いづらいのなら、
正直に言わなくても
上記の「一般的な理由」のどれかを
無難に言っておけば良いと思う。
そして、支払うものがあれば支払って、
「それでは、お元気で」
と終わらせられれば、
お互いに気持ちよくスッキリ☆
…だと思うんだけどな。

難しいのかなぁ?
わずらわしい?面倒くさい?
辞めるとなったらもう関わりたくない?
うーむ。わからん。

先日テレビで
『退職代行サービス』を紹介していたけど、
そのうち習いごとを辞めるのも、
誰かが代わりに「辞めます」の言葉を
言ってくれるようになったりして!?
パワハラが横行し、
過酷な労働を強いられる環境下で
精神を病んでも続けるしかなく、
自分からは退職を言い出せない
ブラックな職場

…ではなく、ピアノ。
習いごと。

〈辞める〉って言いだすのは
ストレスがかかるかもしれないけど
習いごとを〈始める〉も〈辞める〉も
自分で決めた自分のこと。
大人なんだから〈辞める〉その時も
誠実であってほしい。
そんな風に思う。

***

先日、
諸事情により辞めることになった生徒さんが
教室に挨拶に来てくれた。
色々と状況が大変そうだったので、
「わざわざ来なくても月謝は書留で良いですよ」
とメールで伝えたにもかかわらず、
「伺います」と暑い中、来てくれた。
2人で梨を食べながらちょこっと話しをして、
社交辞令かもしれないけれど
「また習える状況になったら来ます!」と、
嬉しい言葉を残し笑顔で去っていった。

私は「生徒さんとの別れ」に関して、
恵まれているのかもなぁ。
彼が帰った後、レッスン室を片付けながら、
そんなことをしんみり思ったのでした。

またいつか、落ち着いたら
ピアノを楽しんでくれますように。
さぁ、
また次の新たな出会いがある!
気持ちをワクワク切り替えよう♪

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